わきが治療の種類や効果・費用を解説!おすすめの治療法は?
わきがは、生活習慣を見直し、セルフケアを行うことである程度改善することが可能です。しかし、わきがをより効果的に改善したいのであれば、わきが治療を受けるのがおすすめです。わきが治療にはさまざまな種類があり、それぞれ効果や費用が異なります。わきが治療を受けたいと考えていても、どのような治療法が自分に合うのか、わからない方も多いでしょう。 ここでは、わきが治療の種類やそれぞれの効果、費用について詳しく解説します。また、近年、切らないわきが治療として注目されている、「ミラドライ」についてもご紹介します。
わきがの症状と原因
わきがは、わきの下から特有のにおいが発生する状態のことで、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」といいます。
人間の皮膚には、全身に分布する「エクリン汗腺」と、わきの下を含め、体の限られた部位のみに分布する「アポクリン汗腺」という、2種類の汗腺があります。そのうち、わきがのにおいのもととなるのは、アポクリン汗腺から分泌される汗だといわれます。
アポクリン汗腺から分泌される汗自体は無臭ですが、汗に含まれる脂質やたんぱく質が、エクリン汗腺から分泌される汗や、皮膚の内部にある「皮脂腺」から分泌される皮脂と混ざり、その混合物が、皮膚に存在する細菌に分解されることで、においが発生するのです。アポクリン汗腺の数には個人差があり、アポクリン汗腺が多い人は、わきが体質になりやすいといわれています。
わきが治療にはさまざまな種類がある
わきがを効果的に改善するには、わきが治療を受けるのがおすすめです。
わきが治療にはさまざまな種類があり、中には症状によって健康保険が適用されるわきが治療もあります。保険適用の場合の自己負担額は年齢や所得によって異なりますが、70歳未満の方の場合、治療費の3割です。健康保険が適用されるかどうかは、わきがのにおいがほかの人の就業に支障をきたすといった、客観的に治療する必要性があるかどうかが基準となり、医師が診察の際に判断します。
ここでは、主なわきが治療の効果と、費用の目安をご紹介しましょう。
ミラドライ
ミラドライとは、マイクロウェーブ(電磁波)をわきの皮膚に照射して、汗腺を破壊する治療法です。ミラドライの治療で破壊された汗腺は再生しないため、においを抑制する効果が、半永久的に続くといわれています。費用はクリニックによって異なりますが、イデア美容皮膚科クリニックの場合、両わきの治療で21万9,780円(税込)となります。なお、イデア美容皮膚科クリニックのミラドライは、わきがが再発してしまったり、においを抑制する効果が感じられなかったりした場合、2年以内であれば追加料金不要で、再度治療を受ける保証プランをご用意しています。※別途保証料金が必要です。
皮弁法
皮弁法とは、わきの下の皮膚を切ってアポクリン汗腺を取り除く手術方法です。皮膚を5cm程度切開して、目視で確認しながらアポクリン汗腺を切除したのち、皮膚を縫合します。皮弁法はにおいを抑制する効果が高いといわれますが、術後の回復のスピードには個人差があり、人によっては傷跡が目立たなくなるまでに、数年かかる場合もあります。皮弁法は症状によっては保険適用となり、3割負担の場合の治療費用は、両わきで5万円程度です。
クアドラカット法
クアドラカット法とは、わきの下の1ヵ所を4~5mm程度切開し、先端にシェーバーがついた吸引管を入れて、シェーバーで汗腺を切除しつつ吸引する治療法です。皮弁法と同程度の効果が期待でき、術後の肌の回復が早い点がメリットといえるでしょう。クアドラカット法は保険適用外で、治療費用は両わきで40万円程度となります。
超音波法
超音波法は、超音波を利用してわきのアポクリン汗腺を除去する手術方法です。わきに局所麻酔を打ち、皮膚を数mm~1cm程度切開して、超音波で振動する「超音波メス」を挿入します。超音波法もクアドラカット法と同じく、においを抑制する効果が高く、術後の回復が早いのが特徴です。しかし、目で見て確認しながら手術するわけではないため、すべてのアポクリン汗腺を除去できないこともあります。超音波法も症状によっては保険適用となり、3割負担の場合の治療費用は、両わきで5万円程度です。
ボツリヌス療法
ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作る天然のたんぱく質を有効成分とする薬をわきの下に注射し、発汗量を抑える治療法です。ボツリヌス療法では、一般的に治療後2、3日で効果が感じられ、3、4ヵ月程度持続するといわれます。ボツリヌス療法は、症状によっては保険適用となり、3割負担の場合の費用は3万円程度です。